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映画『CURE』あらすじと感想、ネタバレあり

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CURE あらすじと感想

最近、映画を見る前に詳細なネタバレをチェックする人が増えています。映画選びの失敗を防ぎ、時間やお金を無駄にしないためです。

本記事では、そんな方々に向けて『CURE』の詳細なあらすじと感想をお届けします。視聴の際の参考にしていただければと思います。また、視聴後に他の人の感想を確認したいときにも役立つ内容となっています。

目次

配信状況

配信状況は2025年6月16日時点のものです。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。

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映画情報

あらすじ

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下記のあらすじと同一内容です

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とあるホテルの一室で女性が惨殺される事件が起きるんだ。被害者の首元に、大きなX字の傷が刻まれていたの。犯人はすぐ捕まるんだけど、自分がやった理由がまったくわからないんだって。その後も似たようなX字殺人が連続で起こっていて、犯人たちは皆別人なのに手口が一緒。動機もさっぱりわからないし、こんなの偶然の一致とは思えないよね。刑事の高部はこの一連の奇妙な事件を担当している。友人の心理学者・佐久間にも協力を頼んで犯人たちを分析してみるけど、結局手がかりはゼロ。高部の妻・文江が心の病を抱えていて、記憶が混乱したりする彼女を支えながら働いているから彼は精神的にもギリギリの状態。捜査のあと夜遅くに帰宅すると、毎日空っぽの洗濯機が回っていてそれが結構精神的に辛いんだ。

一方その頃、とある海辺に記憶喪失の男・間宮が現れる。彼は通りすがりの教師・花岡に保護されるんだけど、この間宮って人、まったくもって会話にならないの。「ここはどこ?」「あんただれ?」って感じで、教えたこともすぐに忘れちゃって会話は堂々巡り。聞いてるこっちが頭痛くなるよね。親切な花岡は、戸惑いつつも間宮を自宅に招くんだけど…数日後、なんと花岡が自分の奥さんをX字に切り裂いてしまった!高部は花岡を取り調べるんだけど、彼もまた「なぜ殺したのかわからない」と茫然自失なんだよね。間宮に関することはなぜか覚えておらず、またしても手掛かりを得ることは出来なかったんだ。

さらに事件は続いていくよ。街をさまよう間宮は、ケガしたところを大井田巡査に保護され交番で一夜を過ごすんだけど、その直後に大井田が若い同僚警官を射殺し首にX字を刻む事件が発生。間宮を診察した女医の宮島も公園で男性を殺害し、遺体には同じX字の傷痕…もうここまでくると偶然じゃない。いよいよ警察の捜査線上に間宮の存在が浮かび上がり、取り調べが始まるんだ。だけど間宮は自分の素性も事件への関与もはぐらかすばかり。「あんたの話を聞かせてよ」なんて逆に問いかけてきて、高部を翻弄する。実は取り調べ中、間宮は高部のプライベートを巧みに揺さぶってきたんだよ。彼は高部の妻・文江が精神を病んでいることを見抜くと、「本当は奥さんを重荷に思ってるんじゃない?」なんて核心を突いてくる。図星をさされた高部は感情を乱されて激昂、間宮に掴みかかるんだ。

その後の捜査で間宮の正体が判明する。間宮は元医大生で独自に催眠術の研究をしていたの。住んでたアパートの部屋は荒れ放題、謎のオブジェクトがあったりして怪しさ満点。佐久間はそこで古い催眠術の資料を見つける。その中には今から100年以上も前に催眠術で人にX字を描かせる実験映像まで残されていたの。佐久間は「間宮はそのヤバい術の伝道師なんじゃないか」なんて仮説を語り始めるんだけど、なんだか様子がおかしいんだ。実は一人で間宮に会っていた佐久間は、無意識にX字を書くほど影響を受けてしまっていたの。そして間宮が施設から脱走し、それと同じ頃に佐久間は自ら命を絶ってしまう。さらには妻・文江の状態も悪化して、高部は心身ボロボロで食事も喉を通らなくなっちゃう。

そんな状況でも高部は単身で事件の真相を追い、間宮の催眠術にゆかりのある廃病院に辿り着くんだ。そして、そこへ間宮がひょっこり姿を現した。間宮は不敵に笑って「本当の自分に会いたい人間はいつか必ずここに来る」と意味深に言う。だけど高部はもう惑わされない。間宮に向けて容赦なく銃を連射する。間宮は瀕死になりながら指でX字を描こうとするけど、高部は構わず止めを刺す。静まり返った廃病院で、高部は蓄音機を見つけてスイッチを入れる。すると不気味な呪文のような音声が流れ始め、高部はじっとそれに耳を傾けるんだ…。こうして事件は解決したかに思えた。だけど後日、高部の妻・文江が入院先の病院で首にX字を刻まれて殺されてしまうの。一方、高部はまるで憑き物が落ちたように穏やかな表情でファミレスで食事をしている。煙草を燻らせながら食後のコーヒーを受け取るとどこか達観した様子なの。すると、コーヒーを運んできた店員の女性が無表情のまま厨房の包丁を手に取り、静かに歩き出した。まるで高部から何かが伝染したかのように…。不穏極まりないラストシーンで物語は幕を閉じるんだ。

『CURE』は物語序盤は連続猟奇殺人の謎を追うミステリーっぽい展開なんだけど、真相を探るうちに常識では説明できない闇に踏み込んでいくスリルがたまらない。解決しない謎も多いんだけど、それがかえって想像力を刺激して余韻を深めているんだと思う。「間宮って結局何者だったの?あの結末はどういう意味だったの?」なんて、見終わった後にはつい誰かと語り合いたくなるくらい強烈な後味が残る作品だよ。

感想

『CURE』ってひとことで言うと、普通の人の心の奥底に潜む闇を、謎の催眠術師が引きずり出して連続殺人を引き起こしちゃう…っていう超不気味な物語なんだよね。派手な展開はないし、幽霊も怪物も出てこない。殺人鬼だって出てこない。それでもずっと不穏。ずーーっと不穏。なのに気づいたら2時間引き込まれてる。怖いけどクセになる。

まず、『CURE(キュア)』ってタイトル自体が、いい感じに悪趣味で皮肉が効いてるよね。最初『伝道師』ってタイトルの予定だったっていう話を聞いて、「伝道師」もそれはそれでヤバいタイトルだなとは思ったけど、やっぱり『CURE』の方が断然ゾクッとくる。だって「CURE」って救済とか治療って意味じゃん?でも映画観てると、「いやいや、これ救済って言っちゃっていいの?」ってツッコミたくなるよね。でも間宮と出会った人たちは、確かにそれぞれ抱えてた闇からは“解放”されてるっぽいんだよね。もちろん代償がでかすぎるんだけど。そういう悪趣味な皮肉がこもってるところがまた黒沢監督らしくていいなって思ったよ。

間宮ってほんと不思議なキャラクターだよね。萩原聖人のあのつかみどころのない演技も最高だったけど、そもそも間宮自身の設定が絶妙に面白いよね。映画を観ていると、本当に記憶がないのか、それとも全部演技なのか、ずっと疑問に思っちゃったよ。本人が「中身がなくなった」みたいなこと言ってたけど、まさに空っぽな存在って感じ。空っぽだからこそ、相対する人間の心の奥にあるものを映し出す鏡のような存在になっていて――本人は何もしてない風なのに、話すだけで相手を壊していく。間宮自身が殺意を植え付けてるわけじゃなくて、もともと相手の中にある隠された闇を引き出してるだけっていうのがまた怖いんだよね。どんな人間にもヤバい部分って絶対あると思うんだけど、それを無理やり掘り起こされると、誰でも簡単に崩れてしまう。それを淡々と見せてくる間宮というキャラは、シンプルだけどめちゃくちゃ奥が深いと思ったよ。

役所広司の高部刑事もめちゃくちゃ良かったよね。なんかもう「怒鳴ってる」「キレてる」シーンの印象が強すぎて、感情の振れ幅がすごい。でもそのキレっぷりが決して雑じゃなくて、「あ、この人もう限界なんだな」ってちゃんと伝わってくるのが役所さんの演技のすごさなんだよね。最初は一応、刑事らしく冷静に捜査を進めてるんだけど、間宮に翻弄されるうちに、どんどん疲弊して追い詰められていく感じがリアルでさ。ただの怒りじゃなくて絶望とか混乱とか、色んな感情がぐちゃぐちゃに混ざってるのが見えるんだよね。高部自身も家庭で問題を抱えてて、奥さんのこともあって精神的にボロボロなわけじゃん。だからこそ、余計に間宮の“術”に引き寄せられていく説得力があるんだよね。「キレてる刑事」ってだけじゃなくて、そこに人間的な弱さや迷いがにじんでるから、観ててすごく惹き込まれる。

奥さんの文江の存在感も強烈。高部が毎日疲れ切って家に帰ってきて、何も入ってない洗濯機がガラガラ回ってる…って、考えるだけで精神削られるよね。でも正直、洗濯機を一度止めたのにまた奥さんが起きてきて無言で再起動するところは、ちょっとシュールすぎて笑っちゃったんだよなぁ。こういう細かいとこにまで黒沢監督のユーモアが効いてるんだよね。あとお皿の上にドーンと生肉が乗ってるのも衝撃だったよね。「晩御飯です」って感じで置いてあるんだけど、「え、いや、生肉ですけど…?」っていう。あのさりげなく狂気を感じる演出が、もうじわじわ怖いんだよね。これまた意味は分からないけど、観てて妙に印象に残るんだよなぁ。こういう日常の中に突然ぶっ込まれる異様さって、やっぱり黒沢監督らしいよね。

後半になると急に「これ現実?それとも幻想?」っていう境目が曖昧になってくるよね。特にバスのシーンで背景が雲になってるところとか、廃病院の異様な雰囲気とか、明らかに「これ現実じゃなくない?」って思うんだけど、映画でははっきり説明されないから、ますます謎が深まるんだよね。でも、その答えがはっきり分からないところが逆にいい。「もしかしてここからは高部の精神世界?」とか、「間宮の催眠が見せた幻覚?」とか、色々と妄想が膨らんじゃうし、観るたびに解釈が変わっていく感じも楽しいよね。

黒沢監督の映画って、観てて「ん?これどういう意味?」ってなる場面が多いのに、不思議と引き込まれちゃうんだよね。『CURE』もまさにそうで、何気ないシーンでもいちいちオシャレというか、妙にスタイリッシュに見えちゃう。画面の隅々まで変にこだわりが感じられるんだけど、それが具体的に何を表してるかはさっぱり分からない。照明とか空間の使い方とか、やたら広い部屋とか、意味不明なカットが多いのに、それがなぜかハマってるんだよね。「映像で不安を演出する」っていう技術がえげつない。なんか分かんないけどカッコいい、みたいな謎の魅力がある。

『CURE』は説明不足だし謎だらけだし、観終わってもスッキリしない。でも、それがめちゃくちゃ面白い。観るたびに新しい発見があって、「あれってそういう意味だったのかも…」って考察が止まらなくなる系の映画。じわじわ効いてくるタイプの恐怖と、答えの出ないモヤモヤ感が好きな人にはドンピシャだと思う。観終わった後もずっと頭の中に残る――そんな異質な魅力がこの映画にはあるんじゃないかな。

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