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映画『キューブ』あらすじと感想、ネタバレあり

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キューブ あらすじと感想

最近、映画を見る前に詳細なネタバレをチェックする人が増えています。映画選びの失敗を防ぎ、時間やお金を無駄にしないためです。

本記事では、そんな方々に向けて『キューブ』の詳細なあらすじと感想をお届けします。視聴の際の参考にしていただければと思います。また、視聴後に他の人の感想を確認したいときにも役立つ内容となっています。

目次

配信状況

配信状況は2025年3月7日時点のものです。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。

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あらすじ

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下記のあらすじと同一内容です

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スキンヘッドの男性が無機質な立方体の部屋で目を覚まし、隣の部屋に移動した瞬間にワイヤー状の罠で体をバラバラに切断されてしまう。そんな殺人トラップだらけの謎の施設「キューブ」に、警察官のクエンティン、精神科医のハロウェイ、女子学生のレヴン、無気力な会社員のワース、初老の男性レンといった立場も年齢も異なる5人が閉じ込められていたんだ。彼らは目を覚ますと「キューブ」にいて、どうやってここまで来たのか全く分からないの。互いに状況を把握できないまま合流し、戸惑いと恐怖を抱きつつ協力して脱出を試みるんだ。部屋には上下左右に扉があり、開けると青や赤など様々な光に照らされた同じような立方体の部屋が無数に連なっている巨大な迷宮になっている。踏み込んだ途端にセンサーが感知して、火炎放射や強酸、ワイヤーカッターなどの凶悪なトラップが作動する部屋もあるから、移動するのは一か八かのまさに命がけの綱渡りなんだ。そんな中、レンは靴を部屋に投げ込み罠の有無を判断する「靴投げテスト」を用いてトラップのある部屋を避けて移動を開始する。実は彼は過去に七度の脱獄を成功させた伝説の脱獄王だったの。彼がどんな罪を犯したのかはわからない。だけど、この状況下でこれほど頼もしい人って他にはいないよね。レンについていけば脱出できる。そう思い行動していた矢先、レンが強酸の罠を浴びて無残に命を落としてしまうんだ。部屋に設置されているセンサーにはいくつか種類があって、「靴投げテスト」では全ての罠を判別することは出来なかったんだ。

レンを失い絶望しかける中、レブンはそれぞれの部屋の入口に刻まれた数字列に着目する。それまで、泣き言ばかりいってやる気を見せなかったレブン。だけどここで彼女は一気に覚醒するんだ。抜群の記憶力で数字列を記憶していた彼女は、部屋に割り振られた三つの数字に素数が含まれない部屋は安全だという法則を発見する。こうして次々と部屋を移動することに成功し、一行に希望が生まれたの。途中遭遇した、自閉症を抱える青年カザンも新たに一行に加わった。激しく取り乱す彼をハロウェイが優しくなだめるんだ。行動を開始して半日ほどが既に経過し疲労が募る中で、誰が何の目的でこの迷宮を作ったのか議論になるの。ハロウェイは政府の陰謀だと主張し、クエンティンは狂った金持ちの悪趣味だと反論するんだけど、結論は出ない。やがて探索を続けていた最中、クエンティンが「安全なはず」の部屋に入った瞬間、床や壁からワイヤーカッターが飛び出し、間一髪で逃げたものの足に傷を負ってしまうの。この出来事で素数による安全法則は崩れ去り、一行は暗礁に乗り上げてしまう。どの部屋に罠があるか全くわからなくなってしまい、身動きが取れなくなってしまったの。

今までチームを引っ張ってきたクエンティンも、追い詰められたこの状況の中では苛立ちを隠せない。それまで何の役にも立っていないへらへらした態度のワースを罵倒し始めるの。そして口論の末、ワースは「出口なんて存在しない」と吐き捨て、自分がキューブ外壁の設計者だと白状する。キューブの外壁は巨大な立方体で内部に無数の部屋があり、出口は外壁に一つだけなんだって。しかし誰が何のためにこの施設を作ったのかはワースにもわからない。ワースはほんとにただの会社員で、オフィスの中で外壁の設計をしただけなんだ。それ以外のことは何も知らない。レブンはワースから得た情報から数字列が各部屋の座標を示していると推理し、キューブの外壁へと向かって移動を始めるんだ。途中、カザンの行動によって命を落としかけたクエンティンは激しく彼を責める。そしてカザンを庇うハロウェイとお互いの人格を否定しあうような酷い諍いが起きて確執が生まれてしまうの。一行はなんとかキューブの一番端の部屋に辿り着くんだけど、その先は断崖絶壁になっていてその向こうに外壁があるだけ。外壁には出口なんてものは見当たらない。ロープでハロウェイを崖から吊るして出口を探るんだけどやっぱり何も見つからない。バランスを崩し落下しそうになったハロウェイにクエンティンが手を伸ばし引き上げようとするんだけど、引き上げる最後の最後でクエンティンが意図的に手を離し、ハロウェイは暗闇の中に落下してしまったの。事故だと嘘をつくクエンティン。元々の性格なのかこの状況下で狂ってしまったのか、それはわからないけどクエンティンってやばいやつだったんだよね。次にクエンティンはみんなが仮眠をとっている間にレブンを連れ去ろうとするんだ。間一髪でワースが割って入るんだけど、逆上したクエンティンはワースを殴って下の部屋に突き落とすの。その落下先にはレンの死体があって、一週回って戻ってきたことになるんだけど辻褄が合わないんだよね。このことからレブンは、キューブを構成する部屋が一定の法則に基づき移動しているという結論を導き出したんだ。

そしてレブンはついに出口につながる部屋の位置を突き止めた。だけど、出口が出現する時間は限られていてもう猶予はないの。罠の有無を見分ける法則も発見したんだけど、それには莫大な計算が必要で、計算機もないこの状況では不可能だったんだ。捨て身になって罠を突破するしかないと覚悟していたその時、カザンがその難解な計算の答えを次々と言い当てるの。実は彼は驚異的な計算能力を持つサヴァン症候群だったんだ。カザンの能力を活かして出口へとつながる部屋へ向かう途中、クエンティンの存在を危惧した3人は協力して彼を罠に嵌め、撃退することに成功した。そしてついに外の世界へとつながる扉が開かれ、眩しい白い光が差し込み喜びに震えるレブン。だけど、ワースは動こうとしない。キューブの設計に関わった後ろめたさのためなのか、それともキューブで体験した地獄のせいなのか、彼はこの先の人生を生きる気力を失ってしまったみたいなの。「それでも私は生きるわ」と言うレブン。そこへ死の淵から蘇り執念で追いついたクエンティンが現れ、背後からレブンを串刺しにしてしまうの。レブンは崩れ落ち絶命し、ワースも腹部を刺され重傷を負った。それでも瀕死のワースは這うようにしてクエンティンを掴み、次はカザンに迫ろうとする彼を離さなかったの。直後に部屋の移動が再開し、クエンティンは部屋の隙間に挟まれて体を真っ二つにされてしまう。やがてワースも力尽き、レブンの傍らで息絶える。最後にただ一人生き残ったカザンが外の世界へ歩み出ていき、眩い光に包まれる彼の背中を映して物語は幕を閉じるんだ。

『キューブ』は、極限状況での心理崩壊とサバイバルを描くスリラーの傑作。協力しながら脱出を目指すも、恐怖と疑心暗鬼が人間関係を壊していくよ。特にクエンティンの狂気は圧巻で、数学的な謎解きやどんでん返しも秀逸なんだ。謎を残したまま終わる結末が、観る人の想像を掻き立てる作品だよね。

感想

『キューブ』って、シンプルな設定を最大限に活かしたスリラーって感じなんだけど、本当に最小限の舞台だけで最後までグイグイ引き込まれるんだよね。最初の部屋でいきなり人がサイコロステーキ状に切り刻まれる衝撃シーンには「うわっ、マジか!」って心の中で叫んじゃったし、その後も一つ一つ部屋を移動するたびに常に緊張感が途切れない。普通なら単調になりそうな「部屋移動の繰り返し」なのに、部屋ごとに色が変わったり仕掛けが違ったりして飽きさせない工夫がすごいよね。たった一つのセットを使い回しているなんて思えない没入感で、観ているこっちも登場人物と一緒に出口を探して頭をフル回転させちゃった。

それに、この映画の怖さって単にグロいトラップだけじゃないんだよね。むしろ途中からは人間同士の疑心暗鬼が一番のスリルになってくる。特に警官のクエンティンの変貌ぶりが凄まじい!序盤は頼りがいのあるリーダー格かと思いきや、どんどん独善的になっていって仲間を平気で見捨てたり攻撃したり…最後は完全に狂気じみた存在になっちゃうんだから怖いよね。現実でも極限状況下では人の本性が出るって言うけど、正義感が強そうな人ほど追い詰められると危険っていう皮肉が描かれているようでゾクッとした。逆に一番無力に見えたカザンが最後に生き残るのも皮肉だよね。彼が出口に向かって歩いていくラストシーンは、救いがあるようでいてめちゃくちゃ考えさせられたよ。「結局なぜ彼だけが…?」とか「外の世界に出られたけどこの後どうなるんだろう?」とか、観終わった後もしばらく頭の中でぐるぐるしちゃった。

個人的にゾッとしたのは、レブンたちが音に反応する罠の部屋に入っちゃったシーン。みんなで息を潜めて静か~に移動するんだけど、カザンがパニックになりかけて声を出しそうになる瞬間とかハラハラしすぎて心臓バクバクだった!「お願いだから静かに…!」ってこちらまで息を止めて祈っちゃったよ。派手な死のトラップも怖いけど、ああいう静かな緊張感の演出もうまいんだよね。この作品、BGMがほとんどなくて機械音や沈黙が支配する場面が多いから、余計に自分もキューブの中に放り込まれたような気分になる。無音が恐怖を増幅させる演出ってズルいくらい効果的だなって思った。

それから、ストーリー面でも 「説明しすぎない怖さ」 が光っていると思う。結局このキューブを「誰が何のために作ったのか」とかって明かされないじゃない?普通なら「黒幕は実は○○でした!」とか種明かししがちなところを、この映画は一切説明しないまま終わるんだよね。これって最初観たときは「え、色々謎が残ったまま!?」ってちょっとモヤモヤしたんだけど、振り返るとそのおかげで妙なリアリティが残った気がするんだ。理由も分からず理不尽に閉じ込められて、生き延びた人も事情を知らないまま…って、考えてみれば現実でも巻き込まれ型の惨劇に明確な理由なんてないこともある。不条理さそのものがホラーになっていて、答えが出ない怖さが後を引くんだよね。説明されないからこそ観る側の想像力がかき立てられて、「キューブ」の正体についてあれこれ考察したくなる余地も残している。それがまたカルト的人気につながった理由なのかなって思ったよ。

演技の面でも印象的だったのが、主要キャラたちの掛け合いと緊張感。特にクエンティン役のモーリス・ディーン・ウィントは圧巻だった。序盤と終盤でまるで別人のように表情も口調も変わっていくから、「この人本当に同一人物?」って思うくらい狂気を体現してて怖かった…。レブン役のニコール・デ・ボアも知的だけどパニックに陥りそうな不安定さを上手く演じていたし、ワース役デヴィッド・ヒューレットの投げやりだけどどこか人間味のある感じとか、地味な会話シーンでも妙にリアルなんだよね。登場人物それぞれ背景説明はほとんど無いのに、セリフの端々で性格や人生観が見えてくるのも脚本の巧さかな。6人全員が何かしら象徴的というか、社会のいろんなタイプの人間を縮図的に集めたようにも見えてきて、「もし自分がこの中にいたら誰タイプかな…?」なんて想像しちゃった。

『キューブ』はホラーやスリラーとしてのスリル満点な面白さはもちろん、人間ドラマとしても深読みできる作品だと思う。極限状態での人間の本性、協力と裏切り、理性と狂気の紙一重さ…そういったテーマがシンプルな脱出劇の中に凝縮されているから、観終わった後も「あのとき別の選択肢があったのでは?」とか「自分ならどう行動しただろう?」なんて考え込んじゃったよ。結末は決してスッキリしないし謎も残るんだけど、だからこそ記憶に残るし何度も議論したくなる。シチュエーションスリラーの傑作として語り継がれているのも納得だなと感じた。

何もない四角い部屋がこれほど怖い空間になるなんて、本当に発想の勝利だよね。派手な特殊効果や大量の登場人物がいなくても、人間の心理をぐっとえぐることでここまで緊張感あふれる物語になるという好例だと思う。ホラー好きはもちろん、謎解きや心理戦が好きな人にも刺さる作品じゃないかな。「なにも分からないまま放り込まれる恐怖」「信じていた人間が信用できなくなる恐怖」など、様々な種類の恐怖をシンプルな設定で描き出した異色作、『キューブ』は観るほどに味わい深い映画だったよ。

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