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映画『震える舌』あらすじと感想、ネタバレあり

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震える舌 あらすじと感想

最近、映画を見る前に詳細なネタバレをチェックする人が増えています。映画選びの失敗を防ぎ、時間やお金を無駄にしないためです。

本記事では、そんな方々に向けて『震える舌』の詳細なあらすじと感想をお届けします。視聴の際の参考にしていただければと思います。また、視聴後に他の人の感想を確認したいときにも役立つ内容となっています。

目次

配信状況

配信状況は2024年12月19日時点のものです。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。

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あらすじ

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この物語の舞台は1970年代の日本。静かな団地の一角に暮らす三好家は、お父さんの昭、お母さんの邦江、そして5歳の昌子の三人家族。夫婦仲はいいんだけど、昭は昌子には厳しくて子育てにあまり興味ないようにも見えるんだよね。ある日、昌子は近所の湿地で泥んこ遊びをしているときに、小さな釘で手をケガしてしまうんだ。傷は浅くて、両親も消毒して絆創膏を貼る程度の処置で済ませたの。この時は、これが家族の平穏な日常を壊すきっかけになるとは思いもしなかったんだ。数日後、昌子の様子が変わり始める。いつも明るく元気だった彼女が、好物のグラタンを食べようとしなかったり、歩き方がぎこちなくなったりと、何かがおかしい。両親は不安になりかかりつけの医者に相談するけど、診察を嫌がる昌子を医者は真剣に診てはくれなかったんだ。

その夜、昌子は突然苦しみだして叫び声を上げ、体を激しく痙攣させながら自分の舌を噛み切ってしまうの。驚いた両親は昌子を医者に連れていくもまともに診てもらえず、紹介を受けて大学病院に連れて行くんだ。そこでの検査の結果、昌子が破傷風に感染していることが判明するの。はじめは両親は破傷風のことがよく分かってなかったんだよね。脳の病気の可能性があるって言われてたから、破傷風って聞いてホッとしてたくらいなの。でもね、破傷風は土や泥に潜む菌が傷口から体内に侵入し、毒素が神経を冒す恐ろしい病気。致死率がとても高いんだ。軽い怪我だった釘の傷が、こんな事態を引き起こすとは予想外だったよね。昌子の為に用意された個室は黒いカーテンで覆われていてね、破傷風って少しの光や音でも痙攣が起きちゃうから真っ暗で無音の部屋で治療が進められることになるの。母の邦江は「なぜもっと早く気づいてあげられなかったのか」と自分を責め、父の昭も無力感に苛まれながら、娘のためにできる限りのことをしようと決意する。

ここから破傷風との壮絶な戦いが始まるんだ。昌子は一日に何度も痙攣をおこすの。自分の舌を噛んでしまって口が血まみれになってしまうことも度々あってとても痛々しい。昌子の容態は悪化していく一方で、映画は絶望的なムードで進行していくんだ。昭と邦江は付きっ切りで看病を続けるんだけど、彼らも精神的に追い詰められてだんだんおかしくなっていく。破傷風って人から人へうつる病気じゃないんだけど、二人は自分たちも感染しているって思いこむようになっていくんだよね。特に邦江の精神状態がヤバいの。治療でボロボロになっていく昌子の姿に錯乱してしまって、ナイフを医者に向けて治療をやめさせようとするんだ。それでも主治医の能勢先生を中心に医師たちはあの手この手で昌子の命を繋ごうと懸命に治療を続ける。だけど破傷風菌の毒素は強力で、それに立ち向かうには昌子はあまりに弱り切っていて、一度は心肺停止状態に陥ってしまうの。なんとか昌子は息を吹き返すんだけど、昭と邦江はもう昌子は助からないと悟る。そして、あるいは自分たちも、と考え覚悟を決めるんだ。

それから数日後、病室では黒いカーテンが取り払われ、昌子の呼吸器が取り外されていた。はじめはうなり声を上げていた昌子だけど、絞り出すように「チョコパンが食べたい」と言うんだ。奇跡的に昌子の容態は安定し、破傷風の恐怖は過ぎ去っていた。チョコパンはまだ無理だけどジュースなら大丈夫という能勢先生の言葉に昭は全速力で駆け出しジュースを買いに行くんだけど勢い余って盛大にずっこけるんだ。その時に流した昭の涙はコケて痛かったからじゃなく、彼が昌子のことをどれだけ思っていたかを窺わせるんだよね。数日ではあったけど、地獄のような日々を乗り越え、三好家は改めて家族の絆の大切さを実感したんだ。入院から一か月が経ち、すっかり回復した昌子は、大部屋へと移動することになる。その夜、病院からの電話で大部屋の子供たちはぐっすりと寝ていると聞き、ほっとする邦江。昭と邦江が安心し、眠りにつくところで映画は幕を閉じるよ。

『震える舌』は、幼い命の危機に直面した家族の壮絶な戦いを描く作品。命の重さ、愛の深さ、そして人間の脆さに目を向けさせる物語は、観る者の心を揺さぶらずにはいられないんだ。ただ、本当に痛々しいから確実に見る人を選ぶ作品だと思う。だから、苦手な人は気を付けてね。

感想

映画『震える舌』は、観る者の精神を完全に叩きのめすような衝撃作だった。1980年公開のこの映画は、破傷風に感染した5歳の少女・昌子と、その家族が繰り広げる絶望と希望の物語。だけど、ただの医療ドラマでも感動ものでもない。むしろ、あまりに生々しい恐怖と苦しみが詰まった人間ホラーの傑作といえるんだ。

物語の始まりは、昌子が泥遊びをしているときに釘で手を傷つけたことから。最初は何てことない傷だったのに、数日後には口が開かなくなり、体が痙攣し始める。病院での診断は破傷風。この時点で「もうヤバいな」って空気が漂ってくるんだけど、そこから先が本当に地獄だった。

この映画で一番心に残るのは、やっぱり昌子役の若命真裕子の圧倒的な演技力。この子の演技、本当に尋常じゃないんだよね。当時たぶん5歳くらいだよね? それなのにあの演技力はなんなのって感じ。病気で苦しむ様子があまりにもリアルすぎて、見てるこっちが「もうやめて!」って思うくらい辛い。体を弓なりに反らして痙攣したり、苦しみながら声を上げるシーンとか、見てる間ずっと胸が締め付けられるような思いだったよ。そして、普通の映画って怖い場面があってもある程度メリハリがあったり、ホッとできる瞬間があったりするけど、『震える舌』にはそれがないの。ずーっと不安と苦しみの連続で、観てる側のメンタルもガンガン削られるんだ。

両親の葛藤が本当にリアルなんだよね。この映画って、ただのホラーじゃなくて、極限状態に追い込まれた人間の脆さや醜さみたいな部分をすごく丁寧に描いてる。昌子の病気に立ち向かう家族の物語ではあるけど、同時に「人間の弱さ」も徹底的に見せつけられる感じなんだよね。

邦江が治療の邪魔をしちゃう場面なんか、めっちゃ印象的だった。病院で娘が苦しむ姿を見続けるうちに、もはや何が正しいのか分からなくなって、医師や看護師に対して感情を爆発させるんだよね。「もう何もしないで!」って叫ぶ邦江を見て、一瞬「え、これ母親としてどうなの?」って思ったけど、その裏には圧倒的な絶望と疲労、そして「何もできない自分」への苛立ちがあるのが伝わってきて、すごく胸が痛くなった。

あと、一度家に帰ってからなかなか病室に戻れないところもすごく人間臭いよね。昌子の発作や苦しみを直視するのが辛くて、親なのに向き合うのを避けちゃう。でも、それも無理ないって思っちゃうんだよな。家族の中で一番冷静でいようとする父親でさえ、「もしかして自分も感染してるんじゃないか」って疑心暗鬼になっていくし、人間の精神がギリギリのところに追い詰められるとこうなるんだっていうリアルさが怖かった。

こんなに観るのが辛い映画、ほんと滅多にないよね。ホラー映画って怖さを楽しむものだと思ってたけど、『震える舌』は違うんだよ。痛みとか、苦しさとか、そういう感情をえぐり取られる感覚。観終わった後、精神的にも肉体的にもぐったりするけど、それでもこの映画には引き込まれる力がある。不思議と最後まで観たくなる力があるんだよね。どんなに苦しくても、昌子と家族がどうなるのか見届けたいっていう気持ちが湧いてくるんだ。だからこそ、辛くなってきて視聴を一度中断してもまた再生ボタンを押してしまう。その結果、観終わった後は「こんな辛いのに観てよかった」って思える、すごい映画だよね。

昔の映画って、余計な装飾を省いたぶん、人間そのものの生々しさとか、演技の力でぐいぐい引っ張ってくるエネルギーがすごいんだよね。『震える舌』なんてその典型で、音楽とかカメラワークが特に凝ってるわけでもないのに、画面の向こう側からガンガン伝わってくるものがあった。

たとえば、今の映画だったら、病院の暗い廊下に不気味な音楽を流して雰囲気を作ったり、カメラをぐるっと回してスリリングな感じを出したりすると思うんだけど、この映画はそんなことしない。ただ病室の中で苦しむ昌子と、それを必死で見守る家族をじっとカメラが捉えてるだけ。それだけなのに、こっちの心臓を掴んで離さないのがすごい。

音楽もほとんど記憶に残らないくらい控えめだよね。変に盛り上げたり煽ったりしないからこそ、演技とか状況のリアルさが際立つんだと思う。破傷風っていう病気自体が怖いから、わざわざ演出で「怖がらせよう」としなくても十分恐怖が伝わる。その潔さが、むしろこの映画をさらに怖くしてる気がするんだよ。

それと、昔の映画って特に「演技力」ありきの作品が多い気がする。今だったらCGとか派手な演出でどうにかなるところも、当時はそんな技術がなかったから、俳優の表現力に頼るしかない。でも、その分だけ演技が深い。昌子役の若命真裕子ちゃんの演技なんて、今の子役じゃなかなかここまでできないんじゃないかな。痙攣する姿とか、絶叫する声とか、まるで本当に破傷風で苦しんでいるようで、観てるこっちが「これ以上見たくない」って思うくらいリアルだった。

あと、セットとかも簡素だけど妙に現実感があるよね。昌子が寝てる病室の無機質な感じとか、家族の生活感が残る自宅の描写とか、作り込まれすぎてないからこそリアルに見える。それが「これは映画なんだ」っていう安全な距離感を壊してくるんだよ。今の映画は映像がキレイすぎて、どうしても「作り物」っぽく見えちゃうところがあるけど、昔の映画にはその雑さというか、荒削りな分だけリアルさがあるよね。

『震える舌』みたいな映画を観ると、「派手な演出がなくても、こんなに人を引き込む映画が作れるんだ」って感心しちゃう。しかも、観終わった後のインパクトが今の映画とは段違いなんだよね。昔の映画には「シンプルだけど本物」って感じの作品が多くて、だからこそ長く語り継がれていくんだと思う。

『震える舌』は、痛みや恐怖を超えて、生きることの大変さと尊さを教えてくれる作品。観るのが辛いシーンが多すぎて、二日に分けて観た私でも「もう一度観たい」とは思えないけど、記憶には一生残る映画だと思う。まだ観てない人には、覚悟を決めて挑んでほしい一本だよ。

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